高校化学②『分離って何?』
分離とは
混合物から純物質を取り出す操作のこと
を指します。
しかし、分離といえども
その方法は様々です。
身近な分離を見つけながら、学んでみましょう。
書いていること
①「蒸留」って何?
②「ろ過」って何?
③「再結晶法」って何?
④「抽出」って何?
⑤まとめ(分離とは〇〇〇〇〇を利用したすごいものだ!)
①「蒸留」って何?
蒸留とは、
沸点の違いを利用して、分離する操作
です。
例えば、沸点が100℃の水に沸点80℃の液体Aが混ざっている
混合物があるとしましょう。
これを熱して、液体全体の温度が80℃に達するとどうでしょう?
沸点が80℃である液体Aだけが蒸発して、水だけが液体のまま残りますよね。
つまり、液体Aと水を離すことが出来たわけです。
これが蒸留です。
{小言}
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②「ろ過」って何?
ろ過とは、
粒子の大きさの違いを利用して、分離する操作
です。
例えば、「ドリップコーヒー」はこれを利用しています。
コーヒー豆は紙の繊維を通過しませんが、
液体のコーヒーは通過します。
ろ過はイメージしやすいと思うので、これくらいにしておきます。
{小言}
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③「再結晶法」って何?
再結晶法とは、
溶解度の違いを利用して、分離する操作
です。
溶解度とは、
溶媒Xgに溶けることが出来る溶質の限界量
です。
つまり、再結晶法とは
溶媒Xgに溶けることが出来る溶質の限界量の違いを利用して、分離する操作
です。
ややこしいですよね。
説明だけでは伝えきれないかもしれないので、
簡単な問題を一緒に解いてみましょう!
問題は
「水100gに◇60gと〇10gが混ざった混合物」から◇だけを取り出すにはどうしたらよいか?
です。
ちなみに、沸点や粒子の大きさはほぼ同じなので
蒸留やろ過は使えません。
以下、◇と〇の情報です。
情報が多いですので、まずはじっくり見てみてください。
さて、理解できたでしょうか。
このグラフを使えば、問題を解くことが出来ます。
今、◇と〇を含む混合物は80℃だとしましょう。
80℃の時、
◇は70g、〇は40gまで溶けることが出来ます。
つまり、すべての◇と〇が溶けていることになります。
さあ、これを40℃まで冷蔵庫で冷やすとどうなるでしょう。
〇は20g溶けることが出来るので、
変わらず、すべての〇が溶けています。
しかし、◇はどうでしょう。
40℃では35gしか溶けることができません。
つまり、40℃では
〇→全て溶けている。
◇→60g(元の質量)-35g(溶けられる質量)=25g(溶け切れていない質量)
ということになり、
取り出したかった◇のみが固体となっている
わけです。
とても長かったですが、こうして◇を取り出すことができます。
めでたしめでたし。
ちなみに、先ほどのイラストのように
「水が何度の時、何グラム溶けられるか」が書かれているグラフを
溶解度曲線
といいます。
この名前、知らないと恥をかきます。
暗記、理解必須ですよ!!
④「抽出」って何?
抽出とは、
溶けやすさの違いを利用して、分離する操作
です。
水と油が混ざらないように、
世の中には混ざりやすいペアもあれば、その逆もあるわけです。
抽出は、
取り出したい物質だけを溶かす液体を上手いこと使う
ことで分離するというシンプルな操作です。
⑤まとめ(分離とは〇〇〇〇〇を利用したすごいものだ!)
結論から言いましょう。
分離とは性質の違いを利用したすごいものだ!
ということです。
この記事で紹介した分離はどのような「性質の違い」を利用していたか
覚えていますか?
蒸留は「沸点」の違い。
ろ過は「粒子の大きさ」の違い。
再結晶法は「溶解度」の違い。
抽出は「溶けやすさ」の違い。
これらを整理して覚えることが
分離マスターへの近道
です。
この他にも「昇華法」「クロマトグラフィー」といった
”映える”分離があります。
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